九 重山群の涌蓋山(小国富士 1500m)

九州百名山地図帳(山と渓谷社)No31


 2018年3月29日のレポートへ 
2016年3月29日のレ ポート 2014年6月7日のレポート 2013年7月のレポートへ

2018年3月29日  雪も花も新緑もないこの時期、晴天に誘われて涌蓋山へ


山頂への最後の急坂から麓を眺める(写真右上にはげの湯、岳の湯の湯けむりが 見える)

 寒かった今 年の冬も終わり、気温も上がり好天が続いている。どこかヤマを歩くか、ということで歩きやすく気持ちのよさそうなこのコースを歩いてみた。
 途中、小国町の「ゆうステーション」で弁当を購入し、はげの湯の温泉街を越えて登り口の駐車場に着いた。こちらか涌蓋山に登っていたのは我々も含めて3 グループであった。筋 湯方面からのコースに比べれば、やはりマイナーなコースである。






はげの湯上部の駐車場9:40-林道に出る10:20-林道から登山道へ(ここが正式な登山口だそうだ)10: 30-涌蓋山山頂11:35(昼食)12:20-北側の林道出合12:50-駐車場13:35(全行程7.5km)

 

         
  駐車場から牧道に入るとすぐにゲートがある。鍵がかかっており、柵を乗り越えるか横の有刺鉄線を越えるしかない。     ゲート手前には登山者用のトイレが建てられていた。汲み取り式ながら程々に掃除がされている模様。
    ここから林道出会いまで野焼された牧野を歩く。カヤの茂みに入ると炭だらけになるので、注意深く踏み跡をたどる。
       
上部の林道に出てしばらく林道を登ると広場に出る。ここが正式の登山口 らしいが、林野庁の看板以外に登山口等の表示は何もなかった。

林道から急坂に取り付く。笹竹の茂った灌木林の中、高度を上げる。
30分ほど灌木の中を登ると見晴らしのきく草原に出る。山頂も間近に見 える。この辺りが最大斜度であろう。ふくらはぎが張ってくる。

         
  ほどなくして山頂に着く。目の前に九重の山々がすべて見渡せる。壮観である。
    山頂から北方向を回る林道へと下っていく。こちらもかなりな急傾斜である。   30分ほどで林 道に下りてきた。花もなければ新緑もない。本当に何もない道を林道までテクテクと歩く。
   
   
 
 
   





         
 
       




2016年3月29日 
・・・ 枯野の尾根歩き
 
大分県と熊本県の境界上にある涌蓋山、熊本の地元小国地域では小国富士と呼ばれている。
この山は安山岩からなる火山であり、その姿は富士山にたとえられるようにきれいな姿をしている。
西側は「はげの湯」へ向かって急こう配で落ちているが、南東方面は筋湯、八丁原といった九重の温泉地帯へと尾根が伸びている。
今回は、友人と4人で八丁原の登山口(1140m)から尾根づたいに涌蓋山へと往復することにした。
標高差はわずか400m程だが、これを片道6kmかけて登る。草原を横に歩く雰囲気の快適な散策コースである。
なお、涌蓋山へは最近では2014年6月7日に同じコースで、2013年7月には「はげの湯」から登っている。


 
登山口からのちょうど中間地点にあたるミソコブシ山頂からみた涌蓋山。
右手下の牧場から左手の植林帯に入り山頂へと上り詰める。

八丁原登山口駐車場9:15―ミソコブシ10:25―女岳11:20―涌蓋山頂 11:40(昼食) 12:15―登山口駐車場14:00


   
県道40号線の九重森林公園スキー場の向かい側に登山 口がある。駐車場は道路の反対側に20台程度は停められる。ここからしばらくは舗装された林道を登る。   徐々に高度を上げてくると九重の山群が見渡せる。右手 の白い線はスキー場ゲレンデの雪、中央の白いのは八丁原地熱発電所の噴煙。後方が久住山あたり。   ミソコブシ(1259m)あたりには草原が広がっている。この時期は花 や新芽の芽吹きもない、まさに「枯野」である。

 
 
   
ミソコブシを過ぎ一度林道にでる。しばらく進むと「涌蓋越」と呼ばれる 分岐点に着く。登山道はここから右へと入る。   この付近だけが樹林帯を通過する。森の中は粘土質で滑りやすい。スリッ プにご用心!   樹林帯をぬけると再び原野へ出る。アセビやドウダンな どが生えている。なかには写真のように名前の不明なものもある。松のような幹に梅のような枝と蕾を付ける。「梅松桜」かな?
   
女岳を過ぎるとほどなくして涌蓋山山頂である。山頂は だだっ広く360度の大パノラマである。ただ、この日は霞んでおり九重は見えるものの阿蘇は全く見えない。   帰りは軽快な足取りで登山口へと向かう。歩き足りない?2人は最後に一 目山(1287m)を目指して登り始める。山頂を経由して20分ほど遅れて登山口へと下りてきた。  
  涌 蓋山の山頂からの写真は霞みとピンボケで使い物にならないため、カシミール3Dを用いて山頂からの眺望を描いてみた。黒岩山と合頭山との間のピークは 「扇が鼻」、その手前のピークが「沓掛山」となる。涌蓋山頂からは、稲星山、白口岳の2峰を除いた九重の1700m峰のすべてが見渡せる。

 3月末という時期は、平地では桜や菜の花、タンポポなどが開花し、ユキヤナギなどの樹木やそのあたりの雑草までもが芽吹いてくる時期であるが、
山で春の息吹を感じられるのはもう少し先となる。原野はまだ枯野であった。
  涌蓋山はこれで4回目である。この山は九重から適度に離れているため、久住山等の主峰の眺めがすばらしく、気持ちの良いコースである。

 

 

 

2014年6月7日 大分県涌蓋山へ(涌蓋山1499m)

 
梅雨の合間の土曜日、さわやかな高原歩きを頭に描きながら夫婦二人で涌蓋山へ向かった。
平地は晴れているものの九重は1300m程度から上は黒い雲がかかっており、降らないことを期待しての出発となった。
歩き始めると道脇にミヤマキリシマの花がちらほら残っており、このあたりのミヤマキリシマはさほど被害は受けていないようだった。
 このコースは最後の急坂を除けば、途中は高低差の少ない高原を延々と歩く快適なコースである。往復11.5kmを4時間半で歩いた。
花あり、鳥の声あり、広大な眺望ありと九重を満喫した山行きであった。
 今回のルートの軌跡をたどりながら地図(この下に掲載)を眺めていて、県境の記号が途切れていることを発見。何かの間違いかと調べてみると
県境の確定していないところは全国にあり、ここはその一つであることが分かった。
 我々は県境の未確定部分を歩いてきたことになる。いやあ面白い。大分の豊後牛や熊本の赤牛がそれぞれの権利を主張して突如突っ込んでこなかったことに ほっとした。
八丁原登山口駐車場(九重スキー場となり)10:30-ミソコブシ山頂11:35- 涌蓋越11:50-女岳12:30-涌蓋山頂12:50 昼食13:10-
女岳13:25-涌蓋越13:45-ミソコブシ横14:05-登山口14:55

   
登山口 は牧野の中の緩やかな道。入り口には鉄柵あり。正面は一目山(1287m)   草原や 林の中の起伏の少ない道が、ミソコブシ(正面右奥)へと延々と続く。快適です!!
両側のドウダンは植栽されている。ミヤマキリシマは満開過ぎだがまだ残っている。
  ミソコ ブシの山頂。下には筋湯温泉、右には九重の山々、正面には涌蓋山と素晴らしい眺望
   
ミソコブシから涌蓋山を望む。このあたりは大分と熊本の県境が1kmほど途切れてい る。(国土地理院地図でも記載なし。全国に12か所ほどあるとか・・)   最後の 急坂を上ると涌蓋山頂。10数名が食事中で、視界に入らないようその隙を見計らうのも大変。   下りで はミソコブシを右側に迂回。ひろーいササ原がすばらしい。上空の暗雲からこの後雨粒がポタポタと。
   
1400m ほどの高さにはまだきれいな株も残っている。   道沿い のドウダンの花。花が付いているのはごく少数。   登山道 に咲いているハルリンドウ。

 2018年3月29日のレポートへ 2014年6月7日のレポート 2013年7月のレポートへ

行程の中ほどのピークがミソコブシ。帰りは西側を迂回した。このあたりの県境が切れている。





2013年7月17日・・・・熊本県・大分県  涌蓋山(1500m)

 6人と1匹で猛暑の中を1泊2日の山行きです。小国郷のはげの湯から草原の中を涌蓋山へ一直線に上ります。
 草原にはキスゲも咲いていました。とにかく暑かった・・・・!