鹿児島・熊本県矢筈岳(687m)

 

林道から矢筈岳を望む。右が女岳、左が男岳。


2019年1月21日  熊本県水俣市と鹿児島県出水市にまたがる県境の双耳峰へ

  「矢筈岳」の名称は九州地方ではよく見かける山名である。矢の後端の凹んだ部分を指すらしい。この山も男岳、女岳の2峰が矢筈の形をしている。
 九州百名山の初版本ではリストアップされていたが、地図帳版では除外されている。案内書の所要時間等から見る限り、手軽に登頂できそうな山である。
 この日は、昼食を持たずに出かけてみた。山頂からの眺めは素晴らしく、腰を下ろしてゆっくりしたい衝動に駆られ、昼食を持参しなかったことを後悔した次第であった。




登山道入口駐車場10:00―登山口10:25―鞍部10:55―女岳山頂11:00―鞍部11:15―男岳山頂11:35 12:00―登山口12:25―駐車場12:45(全行程4.5km)

 

         
 県道沿いの駐車場。正面の林道を車で入ることも可能だが、砂利道で路面があまり整備されていないため、ここから歩くことにした。

   入り口には西南戦争の激戦地の表示もされている。
   林道を30分弱歩いて登山口に着いた。『山火事防止」の破れたシートが巻き付いており、あまり美しいものではない。
       
 登山路はここから谷沿いに登っていく。踏み跡はしっかりしているが、湿っておれば滑りそうだ。案内書では「マムシのいそうな・・・」との表現もあった所だ。

   鞍部まで登ると「女岳にも登ってはいよ(『登ってください』の意味) 5分」との案内板がある。
誘われれば登るしかない。
   ところがこの「5分」間ずっと急登が続き、この日の行程では一番きつかった。
         
 山頂には、石像らしきものが置かれている。眺望はきかないが、北の方角が明るいので進んでみると・・・
   伐採地が広がっており、水俣方面が良く見える。しばし休憩する。    鞍部まで戻ると西側から境川ルートが合流する。男岳に登る途中に1か所だけロープ場があるが、女岳に比べるとこちらの方が傾斜は緩やかだ。

         
 山頂は広く、麓の中学校の「立志記念登山」の表札がやたらと立っている。東から南にかけては霧島連山や桜島が見渡される。

   山頂の石には短歌が刻まれている。    記念撮影。この日は晴天に恵まれていたが誰とも会わなかった。






 山頂から神社側へ少し下ると、北から西方面が見渡される。甑島から長島、天草の島々、さらには脊梁の影もうっすらと見えている。

   山頂直下の祠。この後、駐車場まで一気に下る。45分だった。    駐車場から鹿児島県側へと下り3号線に出て熊本へと帰った。途中から見た矢筈岳。このあたりからは矢筈の形はしていない。





谷筋の登山路沿いにはフユイチゴがたくさん咲いている。


  花の名前は分からないが・・・    これも・・・