長 崎県普賢岳(1359m)妙見岳(1333m)
九州百名山地図帳(山と渓谷社)No20


2016年6月14日 ・・・  白い花のあふれる普賢岳、妙見岳へ

 新緑の後はミヤマキリシマに覆われたであろう雲仙も、6月になるとヤマボウシの開花情報が流れ始める。
梅雨の晴れ間を利用して、普賢岳の周回ルート(新登山道)を通ってみることにした。
知人ら4人(美女と3老人)で有明海をフェリーで渡り、9時前に仁田峠に到着。
途中の山々にはヤマボウシの花が あちこちに見られ、今年は美しそうだと期待が高まる。
仁田峠駐車場に駐車している車は 4,5台程度、閑散としている。準備をして早速登り始めた。


今回出会った白い花たち。 左からオオヤマレンゲ、ニシキウツギ、ヤマボウシ、シロドウダン



仁田峠駐車場9:10―紅葉茶屋9:50―西および北の 風穴10:25―鳩穴分岐10:40
―普賢岳山頂11:20 12:00 ―紅葉茶屋12:30 ―妙見岳13:30―駐車場14:00


 

紅葉茶屋で休憩。前日まで雨であったが足元 はぬかるんでいな。しかし、風がないと蒸し暑い。 紅葉茶屋から風穴方面へ。緑が深く茂ってお り写真で見ると密林の中では? ほどなく着 いた西の風穴。吹き出す冷気が汗ばんだ肌に気持ちよい。付近はあちこちから冷気が噴出している。蚕の卵を保管していたとか・・・



北の風穴。 中の方には安山岩の柱状節理が見られる。節理面が裂けて風が流れるようになったのだろう。吹き出してくる冷気、この空気はどこから入っているのだろう か?? 風穴のすぐ 先にオオヤマレンゲの木はあった。まだ若い木で樹高が低いことから、我々の目の高さに白い貴婦人は咲いている。まだ蕾も残っており、当分楽しめそう。 鳩穴分岐付近から先はニシキウツギの群落が 続く。噴火の後、環境に強い樹木が真っ先に群落を作るということか。



山頂付近か ら平成新山を望む。この山も年ごとに緑が増え、周りに馴染んできた。登れる日はいつ来るのだろうか・・・ 山頂にて記念撮影 谷沿いには ヤマボウシの花があちらこちらに見られる。ヤマザクラと同様に、ある時期にだけ存在が感じられる木である。




紅葉茶屋す ぐ先の鬼人谷口の道標。ここから国見分れへ登り、妙見岳へと向かう。道標の前で目前の急坂に立ち向かうべく意識の高揚を図っている?? 妙見岳の妙見神社。拝殿は鉄筋コンクリート 造りか、少し味気ない。 仁田峠へ下る途中から駐車場と雲仙ゴルフ場 を望む。ロープ―ウェーと並行して、眺めのよい道を峠まで下る。




 普賢岳新登山道は初めて通ってみたが、平成新山が間近に感じられなかなか魅力的なコースであった。
20数年前に通ったときは、崖にへばりついた普賢神社が印象的であったが、今回どこを見てもその痕跡はない。
あの崖も神社も平成新山の噴石に埋まっているということらしい。地形が変わり、地図が変わり、風景も変わってしまう噴火の大きさに感嘆するばかりである。
 この時期の登山は、雨は降らなくても蒸し暑さや、顔の周りを飛び回る小動物の多さなど気がめいることも多いが、
ちょっと我慢すればみずみずしい草木の緑と、しっとりとした花々に出会える時期でもある。やはり来てみてよかったと感じた。
 帰りには全員の意見が一致し、雲仙温泉にゆったりとつかり、山を下った。