宮崎県釈迦ヶ岳 (830m)
九州百名山地図帳 (山と渓谷社)No80


2017 年2月6日 宮崎県 宮崎平野から日向灘まで望めるどこかしら小さな山
 
 
 山頂に近づくと傾斜はきつくなる。このあたりは一面常緑樹に覆われており 森の空気が楽しめる。
 

 釈迦ヶ岳は宮崎市の北西に位置し、国富町と綾町の境界に立つ山である。綾町が「照葉樹林都市」と銘打っており常緑樹の緑深い山であろうと期待する。
ただ、地図で見る限り掃部岳(1223m)から伸びた稜線上の一つのピークのようにもみえることから、はたして山としての体をなしているのかといった不安 もよぎる。
 この山は、九州百名山(旧版)には掲載されておらず、その後に追加された山である。差し替えられた山もいくつか登ったが、それなりに納得のいく入れ替え の場合が多いように感じる。
この山にも期待したい。登路としては、釈迦ヶ岳公園から尾根を登るルートと、その南側の尾根を矢筈岳登山口から登るルートとがあり、
前者はなだらかで後者は距離の割には所要時間が長く起伏が激しそうだ。
 初めてということもあってよく整備されているらしい釈迦ヶ岳公園からのルートを登ることにした。


釈迦ヶ岳公園駐車場10:00―6合目林道終点10:50ー釈迦ヶ岳山頂 12:00 展望所往復 昼食 12:45 ―公園駐車場13:55 (全行程8.2km)


釈迦ヶ岳公園の駐車場はとても広い。一帯が 広大な公園となっておりトイレ等もよく整備されている。 公園奥が登山口となっている。距離と標高が 随所に掲示されており親切だ。 ここから6合目までは林道を歩くことにな る。人工林と自然林が混在しているが緑は深い。途中で林道は2回折り返すが、直登する登山道も整備されている。
1時間弱で6合目に着く。ここからは尾根歩 きとなる。 途中に何ヶ所か展望所があり、宮崎市方面の展望が開ける。この日は 日向灘は見えるものの宮崎市までは見通せなかった。 急な岩場にはロープが張られており危険はな い。途中に「楽チョーコース」と「健脚コース」とに分かれるが、尾根を歩くか迂回するかだけの選択であった。
山頂直下には休憩所のような建造物が現れ る。ログハウス風に作られた壁面は朽ちてすべて落ちている。
山頂の「法華嶽薬師寺奥ノ院」と記された 祠。この前は山頂展望台でベンチなども整備されている。三角点のある山頂はこの裏5m先にあるが眺望はあまりよくない。
山頂三角点にて記念撮影。狭くてまわりの木 が茂り暗い山頂だ。
山頂から5分ほど先に進んだところにある展 望所。ここから北西を見ると一番奥の山が掃部岳である。山としての風格ではあちらの方がよさそう・・・? 冬のこの時期、どこか寒々とした色合いの中 にツバキの花が何ヶ所か咲いていた。 ヒノキ林に大きなしめ縄がかけてある。ので はなく、カズラ同士が絡まってしめ縄になっていました。




 東側は眼下に宮崎平野から西都原にかけての広大な大地が見渡せすばらしい眺めだが、そのほかの方向は樹木で眺望がきかないことと、
標高が低いことから山頂から見渡す爽快感が味わえなかったのは残念であった。
 高さの割には楽に登れ、山頂もこじんまりとしており、どこか「小さな山」といった印象が残った。
 登山口へのアクセスも良く、登山道もよく整備されており、子供連れででも安全に楽しめそうな山であった。