大分県祖母山 (1756m)
九 州百名山地図帳(山と渓谷社)No38




2014年7月1 日・・・・祖母山へオオヤマレンゲに会いに

 
6月に九重山猟師岳のオオヤマレンゲを見に行った際、大きな群落がある祖母山に行こうとの話がまとまり、梅雨の合 間の7月1日に出かけることになりました。
今回のコースは、2014年5月22日に登った北谷登山口から祖母山頂への周回コースを逆回りしたことになるので、コースの説明は省略しますが、
この日は、雨が上がって3~4日経 過しており、路面状況もよく、風穴コースの急坂もぬかるみというところまではなかったので幸いでした。
 今回はシカにも遭遇しました。また、尾根道の樹木の皮が大胆に剥がれた真新しいい傷跡もあり、祖母山系にも被害が拡大しないかと心配です。

 肝心なオオヤマレンゲの花ですが、確かに9合目あたりから山頂へかけての群落はかなりなものです。
9合目小屋から水場やテントサイトあたりを散策するとあちこちにオオヤマレンゲの木があり、白い花を抱えています。また、9合目から山頂へ、
さらには山頂から風穴コースの下りの道筋あたりにもあちこちにみられました。
 ただ、あちこちに
褐色がかったくすんだ色の花も
みられ、見渡す限り純白の貴婦人ばかりといった景色ではありませんでし た。
色合いと数の兼ね合いでしょうが、2~3日遅かったのかもしれません。
 写真を撮ろうと、一つ一つの花を眺めていきますが、ここの花はどれも花弁の先が開いておらず、中の黄色の花芯が見えにくいように思いました。
天候のせいなのか、祖母山の木の種類によるものなのか分かりません。

北谷登山口9:10-千間平10:20-国観峠11:10-九合目小屋11:50  付近を散策12:05-山頂12:20
昼食12:50-風穴13:50-北岳登山口14:50 




北岳登山口の駐車場
1合目の標識。このコースは正確に530mごとに刻まれている。
 

紅花ニシキウツギもいよいよ最後かな?


9合目付近のオオヤマレンゲの群落。結構大きな木もありました。
アップで見ると実物よりも写真の方がきれいかも。
 

なかなか中を見せてくれません。


今回の4人のおっさん(お爺さん?)です。
山頂付近のバイケイソウの花
山頂界隈のナツツバキ?(ヒメシャラではないかとの説も出たが、花の大 きさが5cm程度あるので・・・)
 
HAP-Z1ES

風穴への下り道。ロープやハシゴが数か所あり、下りは用心、用心。
道端のショウキラン。大分県では絶滅危惧種に指定されているとか・ギン リョウソウ同様に葉緑素のない腐生植物というそうだ。
 

登りの登山道沿いにたくさんありました。タツナミソウ?

 
猟師岳と祖母山のオオヤマレンゲを見ての感 想・・・
 確かに祖母山の群落の大きさには圧倒された。それぞれの木も結構大きく茂っており花も結構ついている。そのせいであろうか
どこか「たくましさ」を感じるオオヤマレ
ンゲであった。もう少しいえば「雑駁さ」すら感じさせるも のであった。
 一方、猟師岳のオオヤマレンゲは群落も小さく、かろうじて生きている感じがある。
わずかにつけた花に「がんばれ」と声をかけたくなるような気持ちにさせる。「ひっそり」と森の中に咲いている印象が残っている。
 どちらも、それなりの植生の中での姿であろうが、我々人間の方が「森の貴婦人」との最高の称号を与え、花の持つ美しさに勝手に
イメージ付けを行っているのではないかと、今回改めて考えさせられた。
 「どちらの花も、それなりに違っていてみんないい」と素直に愛でてやりたい。
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