大分県祖母山(1756m
九州百名山地図帳(山と渓谷社)No38


親父岳の稜線から祖母山を望む


祖母山9合目に咲くオオヤマレンゲ



① 2014年5月22日       北谷登山口―風穴―祖母山―千間平―登山口    シャクナゲ、アケボノツツジもちらほら
② 2014年7月1日         北谷登山口―千間平―祖母山―風穴―登山口    オオヤマレンゲの群落もピークを過ぎていました
③ 2015年5月2日         北谷登山口―風穴―祖母山―千間平―登山口    ゴールデンウィークの真っただ中に
④ 2019年6月25日      北谷登山口―千間平―祖母山―風穴―登山口    再度、オオヤマレンゲを目指して




① 2014年5月22日・・・・祖母 山へ北谷風穴コースから登る

 2週間前に登った親父山のシャクナゲはもう少しの状態だったので、そろそろ満開であることを期待して、友人と2人、
自家用車で熊本から阿蘇高森を通り、北谷の林道に入った。
五カ所の集落の分岐から20分ほどで北谷駐車場に着く。駐車場にはすでに10台近くが停まっており、遠くは関東のナンバーまであった。
 2日前にまとまった雨が降り登山道の状況が不安だったので、急峻な風穴コース を登り千間平コースを下ることにした。
風穴コースは岩、水、コケ、崖とかなりハードなコースであった。それに比べて千間平コースは一部ぬかるみもあったものの、
おおむねなだらかでよく整備されており歩きやすいコースであった。
 シャクナゲは風穴コースの頂上直下付近が満開であったし、アケボノツツジも
山頂付近にはいくらか残っていた。
北谷駐車場9:00-風穴10:00-祖母山11:10(昼食)12:00-9合目小屋12: 15-千間平13:00-北谷駐車場13:50



北 谷駐車場(建物は休憩所とトイレ)。風穴は直進、千間平は左手へ登る。
  風穴コース下部は渓谷沿いの濡れた道。ここでは右側のロープを頼りに登る
 

  風穴入り口への下りハシゴ。涼しい風が吹き出してきた。


頂 上へは何度か崖を越えるが、その度にハシゴやロープで登る。
  頂上直下のシャクナゲの花。さすがに蕾はあまり残っていない。
 

ア ケボノツツジを見上げる。


頂 上への最後の岸壁。ピ ンク色に染まる
頂上にて
  

千間平付近の快適な登山道






② 2014年7月1日・・・・祖母山へオオヤマレンゲに会いに

 
6月に九重山猟師岳のオオヤマレンゲを見に行った際、大きな群落がある祖母山に行こうとの話がまとまり、梅雨の合 間の7月1日に出かけることになりました。
今回のコースは、2014年5月22日に登った北谷登山口から祖母山頂への周回コースを逆回りしたことになるので、コースの説明は省略しますが、
この日は、雨が上がって3~4日経 過しており、路面状況もよく、風穴コースの急坂もぬかるみというところまではなかったので幸いでした。
 今回はシカにも遭遇しました。また、尾根道の樹木の皮が大胆に剥がれた真新しいい傷跡もあり、祖母山系にも被害が拡大しないかと心配です。

 肝心なオオヤマレンゲの花ですが、確かに9合目あたりから山頂へかけての群落はかなりなものです。
9合目小屋から水場やテントサイトあたりを散策するとあちこちにオオヤマレンゲの木があり、白い花を抱えています。また、9合目から山頂へ、
さらには山頂から風穴コースの下りの道筋あたりにもあちこちにみられました。
 ただ、あちこちに
褐色がかったくすんだ色の花も
みられ、見渡す限り純白の貴婦人ばかりといった景色ではありませんでし た。
色合いと数の兼ね合いでしょうが、2~3日遅かったのかもしれません。
 写真を撮ろうと、一つ一つの花を眺めていきますが、ここの花はどれも花弁の先が開いておらず、中の黄色の花芯が見えにくいように思いました。
天候のせいなのか、祖母山の木の種類によるものなのか分かりません。

北谷登山口9:10-千間平10:20-国観峠11:10-九合目小屋11:50  付近を散策12:05-山頂12:20
昼食12:50-風穴13:50-北岳登山口14:50 




北岳登山口の駐車場
1合目の標識。このコースは正確に530mごとに刻まれている。
 

紅花ニシキウツギもいよいよ最後かな?


9合目付近のオオヤマレンゲの群落。結構大きな木もありました。
アップで見ると実物よりも写真の方がきれいかも。
 

なかなか中を見せてくれません。


今回の4人のおっさん(お爺さん?)です。
山頂付近のバイケイソウの花
山頂界隈のナツツバキ?(ヒメシャラではないかとの説も出たが、花の大 きさが5cm程度あるので・・・)
 
HAP-Z1ES

風穴への下り道。ロープやハシゴが数か所あり、下りは用心、用心。
道端のショウキラン。大分県では絶滅危惧種に指定されているとか・ギン リョウソウ同様に葉緑素のない腐生植物というそうだ。
 

登りの登山道沿いにたくさんありました。タツナミソウ?


猟師岳と祖母山のオオヤマレンゲを見ての感 想・・・
 確かに祖母山の群落の大きさには圧倒された。それぞれの木も結構大きく茂っており花も結構ついている。そのせいであろうか
どこか「たくましさ」を感じるオオヤマレ
ンゲであった。もう少しいえば「雑駁さ」すら感じさせるも のであった。
 一方、猟師岳のオオヤマレンゲは群落も小さく、かろうじて生きている感じがある。
わずかにつけた花に「がんばれ」と声をかけたくなるような気持ちにさせる。「ひっそり」と森の中に咲いている印象が残っている。
 どちらも、それなりの植生の中での姿であろうが、我々人間の方が「森の貴婦人」との最高の称号を与え、花の持つ美しさに勝手に
イメージ付けを行っているのではないかと、今回改めて考えさせられた。
 「どちらの花も、それなりに違っていてみんないい」と素直に愛でてやりたい。






③ 2015年5月2日 北谷登山口から山頂、風穴の周 回コースを歩く)へ   

  風穴コースの下りにある小滝。新緑の若葉にさわやかな音楽を添えてく れる。 

 連休の真っただ中、急遽友人親子に誘われて祖母山へ行くことにしました。4月28日に祖母山系の緩木山・越敷岳に登ってみて、今年の花は少なそうだと
分かってはいるものの誘われれば迷わずに出かけてしまいました。連休とあって北谷登山口の駐車場はすでに満杯。
数 百メートル手 前の空き地に至るまで埋まっていました。
 北谷登山口8:45ー千間平9: 40-国観峠10:30-山頂11:15 (昼食)12:15-風穴13:00-北谷登山口13:5



14時段階 での登山口駐車場。この駐車場に停めた方は、朝も早かったのかこの時間には空きが目立つ。
 

千間平付近 の樹林帯
国観峠の地 蔵さんの前で小休止。頂上もまじか。


山頂にて友人親子とともに撮影。さすがに人 は多いものの駐車場の混雑に比べれば大したことはない。
山頂からみた大障子岩方面。この日は北斜面には雲がわいており、九 重方面も眺望が効かなかった。
 

山頂から南方向の天狗岩、障子岳、左端は古 祖母山。




風穴への下りに出会ったアケボノツツジ。今 年の花は、まばらとしか言いようがない
シャクナゲは時期も早すぎたが、蕾がほとん どついていない。昨年の数分の一か?
この時期、 柔らかな新緑が目を楽しませてくれる。ドレッシングをかけてこのまま食べられそうだ。
 

  連休中であり覚悟はしていたものの多くの人が山に入っていました。しかしながら登山道で渋滞するわけでもなく、山頂で座るスペース確保に苦労することもな く快適な山旅となりホッとしました。
 平日は中高年の登山者がほとんどですが、今回は若者で圧倒的に多く(また女性の多さにも驚き)頼もしく感じました。我々中高年は邪魔にならないよう遠慮 しながら登るぐらいがちょうどいいのかもしれません。
 頂上で友人の息子さんがいれてくれたコーヒーを、持参したコンビニおにぎりとともにおいしくいただきました。ありがとう。





 
④ 2019年6月25日 明日からの梅雨入りが予想されるこの日、祖母山へ
  

  風穴コース途中の二面岩の展望所にて 

 九州北部はいまだに梅雨入りしていない。26日以降雨の日が続きそうなので26日の梅雨入りとなりそうである。観測史上最も遅い梅雨入りだそうだ。
しばらくは山行きもできなくなるので、この日久々に祖母山へと向かった。
 北谷への林道は一部舗装もされ駐車場も拡張されていた。さらに林道上部は路面の整備がなされており舗装されそうである。7月からはしばらくは通行止めになるらしい。

 北谷登山口9:00ー千間平10:20-国観峠11:10-9合目小屋12:00 12:10-山頂12:35(昼食)13:00-風穴14:00-北谷登山口15:10



登山口からしばらくは人工林の中を進む。陽光が美しい。
 

千間平を抜け国観峠へと出る。山頂方向が展望できる。
国観峠の地 蔵さん。帽子、手袋からマフラー、果てはメガネまでかけており、年々装備の近代化が進む。


9合目のオオヤマレンゲの群落を経て山頂へ。
晴れてはいるものの空気は霞んでいた。

山頂から風穴方面へと下る。しばらくは梯子やロープの難所が続く。

 

風穴の内部へと入っては見たが、足元は湿っており滑りそうである。滑り落ちれば奈落の底に落ちるようで怖い。途中までで引き返してきた。


今回出合った花々




登山道沿いに咲いていたタツナミソウ
9合目のオオヤマレンゲの下にはバイケイソウの花が残っていた。

山頂付近で見かけたミヤマキリシマ
 
オオヤマレンゲの花は写真映えする。風穴への下り道にはヤマツツジも残っていた。???

 オオヤマレンゲは、前回7月1日では遅かったので、今回1週間早く来てみた。つぼみも多くみられるが、茶色くなった枯れ花も目につく。
写真では枯れ花をうまく避けられるので、写真のほうが実物よりも美しく見える。仕方のないことかな?
次回は、もう1週間早く来てみようと思う。