福岡県三郡山(936m)砥石山(828m)

 

 

頭巾山から三郡山への稜線(九州自然歩道)には、落葉した灌木が延々と連なる

 

  

三郡山から砥石山への稜線には数か所紅葉が残っていた。

 



 大宰府の裏山宝満山から北へと連なる三郡山系。体力があれば宝満山から三郡山、砥石山、若杉山と1日で縦走できるらしいが、我々には到底無理である。宝 満山と若杉山は過去に登っているので、今回は三郡山から砥石山へと周回するコースをたどってみることにした。


昭和の森駐車場8:05―頭巾(とっきん)山9:55―三郡山山頂10:25 10:40―前砥石山11:55(昼食)12:15―砥石山12:30―林 道出合13:00―昭和の森駐車場13:55(全行程10.8km)




 

   
昭和の森駐車場のすぐ上で、(左)砥石山と(右)三郡山への林道が分岐する。我々はここで右に曲がり、少し登った所から頭巾(とっきん)山への尾根コース に入った。   登路はしっかりしており、照葉樹林帯の中を徐々に高度を上げていく。途中から福岡市が眼下に、三郡山が頭上にちらほらと見え始める。   頭巾山頂(901m)への最後の取り付きはかなりな傾斜である。階段というより梯子の傾斜かな? 延々とロープが張ってある。急傾斜ではあるが足元には適 度に岩や根っこがあり歩きやすい。
   
頭巾山山頂は眺望はほとんどない。ここから数分で宝満山から三郡山へ続く稜線に出る。
  稜線に出た三叉路。ここからはメインルートであり、九州自然歩道の一部となっている。   この稜線一帯がシデ類の林であることが説明されている。この辺りはかってはブナ林であったが伐採しつくしたために現在のようにシデ類が茂る比較的若い植生 ということらしい。

   
三郡山頂の航空監視レーダー。日本では箱根に次いで2番目に設置されたとか。近づいてみると結構大きな施設である   各種施設を避け遠回りして山頂へと上がる。大きな花崗岩に覆われた山頂からの眺望は素晴らしい。   山頂から砥石山、若杉山への縦走路は北へと伸びた稜線上を歩く。ほどなくして「つき谷Bコース」への分岐が現れる。左に下れば昭和の森へと下れる。

   
この稜線も適度なアップダウンがあり快適である。幅が狭く両側が急崖の部分や、幅広でなだらかな部分もあるが、道はしっかりしており歩きやすい。数人が 走って追い越して行った。

  登山道沿いにたくさん生えている常緑低木。赤い実がきれいだ。名前はツルシキミ?   フユイチゴの実。こちらもいたる所に咲いている。
   
この山系はほとんどの所が花崗岩で出来ている。この部分では花崗岩が風化、浸食され真砂になっており、白い道がのびている。

  花崗岩の中にところどころ割れ目があり、石英の結晶?が貫入してるのがみてとれる。   前砥石山の山頂。この稜線の中では比較的眺望が開けたところで、宝満山、三郡山、砥石山と主要な山々がみてとれる。


   
前砥石山から一旦下った後、砥石山へは急登となる。標高差は100m弱ではあるが疲れた体にはこたえるものだ。   砥石山山頂はうっそうと茂った樹木の中で眺望は全くきかない。ここから稜線を離れて昭和の森への尾根を下り始める。

  途中にあったグラマーな木。なんともかわいらしい。
   
30分ほどで宇美林道に出る。未舗装の部分もあるが比較的歩きやすい。ここから小1時間てくてくと林道を下る。   花の少ないこの時期、華やかなクサギ。外側の紅紫色の部分はガクで、藍色の丸いところが実だそうだ。   昭和の森のすぐ上にあるスリット式の堰堤には人頭よりも大きなスズメバチの巣がある。元気なハチが巣の周りを飛んでいる。危険はないのだろうかと心配にな る。