福岡県貫山(712m)  大平山(567m)
九州百名山地図帳(山と渓谷社)No2



2016年5月14日 ・・・北 九州カルスト台地の平尾台を歩く
 
 快晴の下さわやかな風を感じながらカルスト台地の山々を歩きました。今回は孫2人(小学4年、2年)とともに歩きました。
石灰岩の大地の上は石灰岩の羊群原と草原とが広がっており、今回の登りのコースは台地の北側の縁を歩くことになります。稜線からは台地全体が見渡せ、北側 には北九州の街並みも見通せる絶景のコースです。全山石灰岩の草原を堪能します。
四方台から見た貫山。なだら かな平尾台の中で標高が一番高い。 至る所に広がる羊群原。結晶 質石灰岩のためザラザラしており、用心しないとけがしそう
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吹上峠駐車場10:25―大平山10:10―四方台12:00―貫山山頂12:25 (昼食)13:10―上穴下穴14:10―吹上峠14:25
所要時間:4時間 距離:7.5km



吹上峠の駐車場。駐車している車の大半が登山者か?土曜10時でも半分 程度の混み具合。
前に見えるのが大平山。
大平山へは草原の急な登りだが、草花も咲き気持ちの良い道である。 登るにつれて平尾台全体が見通せるようになり、視界が 広まる。前方には「平尾台自然の郷」の施設が広がり、その先には地肌がむき出しの採石場が広がる。



大平山山頂にて。山頂一帯は石灰岩がゴロゴロとしている。 四方台へ登る途中から振り返ると、先の方に大平山が見 え、その手前にはドリーネの「小穴」が、また右手には「大穴」が望める。 この辺りには山野草が広く生えている。岩陰に咲くのはキンポウゲか?



ナルコユリはまだつぼみの状態であった。 オキナグサが2、3株あり、下を向いた花と白い綿毛が 美しい。 シランかな?孫には「名は知らん」と説明する。




この花は本当に名前を知らない。 四方台に正午に到着。貫山まであと一息。
この辺りから山頂にかけては石灰岩ではなく花崗岩が露出しており、大平山あたりとは景色が異なる。
貫山最後の急登。少々へばり気味か・・・






やっと到着した貫山山頂。登山者はそれぞれに弁当を広げている。我々も 持参したおにぎりを食べて孫も元気回復。
帰路は四方台から南の尾根を下る。途中から西方向に分 岐して上穴、下穴を通り駐車場へと引き返す。下りは足取りも軽い。


途中で見た石灰岩。滝のように浸食されており美しい。

 山と渓谷社の「九州百名山」の旧版では登場しなかったが、新版で新たに追加された貫山、独立峰というよりも平尾台の一角といった方がいのかもしれない。
山の大きさや厳しさなどは感じられないものの、広大な草原歩きを満喫させてくれる平尾台の代表として百名山にふさわしいのであろう。
 草原の中には至る所に石灰岩の露出とドリーネの深いくぼみがあり、独特の風景である。ここの石灰岩は熱変性を受けて結晶質となっており、ザラメ状の結晶 が美しいものである。
全山石灰岩と思っていたら、四方台から貫山にかけては花崗岩や火口からの噴出物のような砂礫も広がっており、孫と足元を見ながらの楽しい山登りであった。