熊本県迎烏帽子山(のけえぼしやま(1302m)

九州百名山「地図帳」(山と渓谷社)No60

 

       椎葉谷の紅葉


2018年11月5日  紅葉真っ盛りの脊梁迎烏帽子山を歩く

  迎烏帽子山は早春の福寿草の咲く山として知られている。しばらくの間林道が通行止めで登れなかったが、完全に復旧しているとのことなので、30年ぶりに歩 いてみることにした。

 北からの元井谷コース、東からの第二登山口コース、南側の椎葉谷コースの3コースを織り交ぜて贅沢な歩き方を考えてみた。4kmほど林道を歩くことには なるが下りなのでそれもよかろうと考え出発した。

 結果、どのコースもそれぞれに紅葉が見られ、秋を満喫できたと満足している。


元井谷登山口9:00―二俣9:50―仏石分岐10:35―展望台分岐11: 05―山頂11:15(昼食)12:10―展望台分岐12:15―椎葉谷二俣12:45―仏石13:00 13:15―福寿草分岐14:05―第二登山口 14:35―(林道)―元井谷登山口15:30(全行程11.5km)

 

         
 元井谷登山口。5,6台の駐車スペースと簡易 トイレが設置してある。ここからスタートする。

   涸谷はずいぶんと荒れており、倒木等をまたい だりくぐったりと難儀を強いられた。途中で涸滝にぶつかり右の急斜面を迂回する。この坂の傾斜は半端じゃなく、下りでは通りたくない坂である。

   頭上には、黄色、赤色の紅葉が広がっており、 谷の中では上部だけに日がさしてとてもきれいに見える。

         
 途中で、「キーィ」という甲高い声が聞こえて 見上げるとシカの親子が見える。自分の位置が高いせいか逃げずにこちらをじーっと見ている。リュックをおろし水を飲み始めるとまた「キーィ」(早くいかな いか!)と叫ぶので、我々のほうがその場を立ち去った。

   頭上の紅葉ばかり見ていると首がつかれるものだ。しかし美しい。

   仏岩分岐まで登ってくるとほとんど落葉してお り、谷筋とはずいぶんと違っている。
         
仏岩分岐からの稜線一帯は石灰岩が広がっており、洞穴も現れる。


展望台の分岐である。帰路はここから椎葉谷へと下る予定だ。

山頂への最後の稜線は広々としていて実に気持ちがいい。新緑のころもい い景色だろうと想像しながら歩いた。






 山頂は我々だけである。今回はわずかにシカ3 匹に出会っただけでヒトとは遭遇しなかった。福寿草の時以外はさびしい山である。

   山頂西側の足元は結構深く落ちているが山江村 の林道が見て取れる。

   
     
山頂から北東方面を望む。脊梁の主たる山々が連なっている。

 
       
帰りは展望台分岐から椎葉谷へと下る。踏み跡がはっきりしないところも あるがテープを頼りに下っていく。こちらも谷の中には紅葉がまだ残っている。



山頂から標高950mの「二俣」まで下る。ここから仏岩まで100m程 登り返す。

帰り道の登りはとてもつらい。ひいひい言いながら急坂を上り、ようやく 仏岩に着く。
         
仏岩の北西側下に「登山禁止」の立札が立っている。この立札はここから 登れることを教えるようなものだが効果は如何?


付近のモミジは真っ盛りである。

仏岩からさらに150m程坂を上ると稜線に出る。左手には福寿草の保護 ロープが張ってあり、ロープ沿いに進む。





 仏岩分岐から来た道と合流する。ここから先 は、杉林の中など歩きやすい道を第二登山口へと下っていく。

   第二登山口には20台ほどの駐車場とトイレが 設置されている。   これから元井谷登山口まできれいに舗装された林道をひたす ら歩く。右手の谷底には五木の頭地集落が見えている。