大分県元越山(582m)
九 州百名山地図帳(山と渓谷社)No36


2015年11月16日・・・・地球が丸く見える場所へ色 利(いろり)浦登山口から
 
 
  山頂から豊後水道を望む。その先には四国の山々が広がっている。

 佐伯市の南西部に位置し、山頂からは地球が丸く見え360度の眺望が期待できると紹介されている山である。
地元の学校に赴任した国木田独歩がこよなく愛した景色とも記載されている。入り口の看板によれば色利地区から佐伯の町へと通じる昔からの道だとか・・・。
車やトンネルのない時代、海岸線を延々とまわることを考えれば山を越えるのが最短ルートであったことは容易に理解できる。
 この日の天気予報は曇りとのことであったが、登り始めるころから青空が広がり始め、山頂からの眺めを期待して登り始める。
  色利浦駐車場11:05ー元越山頂12:45 13:15-駐車場14: 20



色利浦駐車 場。トイレも完備した広い駐車場である。「元越山荘」の看板のかかった奥の家には炭焼き釜があり、煙が上がっていた。
  

登山道開通 の経緯を示す看板。地元の熱心な方々に支えられているらしい。
登山道は照 葉樹や落葉樹のうっそうとした森の中を進む。道はよく整備されており歩きやすい。


登山道の途中には4つの展望者が設けられて おり、麓の集落や豊後水道の真っ青な海が美しい。これは第1展望所だったかな?
これは多分第3展望所ではなかろうか。五合目と記載されているが、 時間的にはここまでの方が長そうだ。
 

第4展望所?からの眺め・


途中にあっ た「おたねの泣き石」。小さく崩壊していく白い岩(泥岩?)に悲恋娘の涙を重ねている。
「木漏れ日 の道」。深い照葉樹林の間から程よい木漏れ日が降り注ぐ。
「狼煙台 跡」。山頂直下に2か所残っている。見晴らしのよい場所であり、のろしには適していたのだろうが、なぜ2か所あるのかは分からなかった。
 


山頂。広々 としており、360度きれいに見渡せる。晴れてはいるものの霞んでおり遠望が利かなかった。四国○、九重×、祖母×、尺間○
  

山頂にて。
登山口の海 抜は10m。低くても自分の足ですべて登ることになる。

 正直なところあまり期待していなかったのだが、裏切られたようだ。満足できる山であった。
まず、登山道がよく整備されており、案内も要所要所にあり初めての登山でも安心して登れるようになっている。また登山道は、一部に杉やヒノキの造林帯があ るものの、
ほとんどが自然林の中にある。林の中の見通しの悪さも、途中の4か所の展望所からの眺望が打ち消してくれる。地元の方の熱心な取り組みがこの環境を支えて くれていると感じた。
 登山口には、山頂から尾根筋をさらに南下して石槌山を経由し空の公園に至る7.6km(3時間)の縦走路も紹介してあった。
今回は時間の関係上あきらめたが、天草の観海アルプス同様美しい眺めが期待できそうであり、いつの日にか歩いてみたい。