佐賀県黒髪山(516m)・青羅山(618m)

九州百名山「地図帳」(山と渓谷社)No15
 

      雌岩の岩峰へは歩いて行ける



黒髪山の山頂(天童岩)へ上る最後の鎖場


2018年11月30日  焼き物の里「有田町」の北にそびえる黒髪山系を歩く

  黒髪山系は最も高い青螺山でも618mしかない。標高は低いものの奇岩の連なる変化にとんだ山である。
 この山には、30年ほど前に、乳待坊の方向から雌岩と黒髪山山頂に登ったことはあったが、それ以降訪れる機会に恵まれなかった。

 今回は、青螺山から黒髪山まで回ってみたいと思い、夫婦二人で出かけた。





竜門登山口P9:45―青牧峠10:50―青螺山11:55(昼食)12:15―見返り峠12:55―黒髪山山頂13:55  14:10―鬼の岩屋14:35―竜門登山口P15:10(全行程6.2km)

 

         
 武雄市の道の駅「黒髪の里」から見た黒髪山 系。
右から青螺山、黒髪山、前黒髪。
   竜門ダムの一番奥に竜門登山口駐車場がある。 ここから橋を渡ってキャンプ場の中を通り青牧峠へと登り始める。

   登山口から20分程の所に現れた巨岩。
この山にはどこそこに巨岩、奇岩があり、それぞれに立ち止っているとずいぶんと時間を取られてしまう。大きすぎて岩全体は画面に収まらない。

         
 1時間ほど歩くと稜線上に上がる。この付近に は分岐が2か所あり、「青牧峠」の正確な場所は分からなかった。

  稜線上を青螺山へ向けて登っていくと大きな岸壁にぶつかる。左へ迂回すると崖に突き当り、最後はロープを頼りに岸壁の上へと 這い上がる。
 
   青螺山の山頂はせまい。眺望もあまりよくない がここでコンビニ昼食をとった。

         
 青螺山頂の先はまた急斜面になっており、いき なりロープを頼りに下り始める。山頂の618mから峠の340mまで一気に下る。

   下った所が「見返り峠」である。手前には「右 ひろせ 左みやの」と表記された石の標柱が立っており、歴史が感じられる。    峠わきには千手観音の石仏が2体置かれてい た。台座跡からあと数体あったようだ。
         
 この峠付近の道路わきには樹木の炭化したもの が埋まっている。火砕流などで埋まり、燃えたものと思われる。年輪がはっきり読み取れるものもある。霧島の炭化木は立ち木の状態だったが、ここのは横向き のような感じだが???

   登山路から見た雌岩。ここから左折して 100mほどでたどり着く。    登山路沿いには何体もの仏像があったが、この 仏さんは頭部が破損したため丸い石をのせてあった。丸くて硬い石には目鼻を少し掘り込んであるが、毛糸の帽子をかぶり何ともユーモラスな仏様だ。





 黒髪神社上宮が岸壁下の洞窟に置かれている。    上宮から右手に回り天童岩を登る。はしご、ス テップ、鎖などが設置されているが結構ハードだ。

   鎖場を這い上がると山頂に出る。山頂の眺望は 最高であった。青羅山とは違い、こちらの山頂は人が多くにぎやかである。






山頂に埋め込まれた有田焼の陶板には、四方の山や集落などの説明が書か れている。


南方向には有田ダムが見えている。


山頂から竜門登山口へ下る途中に「鬼の岩屋」がある。ここの岩屋には大 きな支えの石があり、安心して下に入られる。






 「鬼の岩屋」から先は涸谷に沿って急斜面を下 る。下りきったところは「二俣」。ここで「見返り峠」からの下り道(九州自然歩道)と合流し、その先は立派な遊歩道となる。


   駐車場のすぐ手前で「竜門の洞窟」に出る。 50mを超えるような大絶壁の下部に窪みがあり、仏像などが安置されている。この山に伝わる伝説の大蛇は、この洞窟を住処にしていたらしい。    洞窟から渓流沿いに100m程歩道を歩いて駐 車場にたどり着いた。