宮崎県甑岳(1301m)

霧島連山の北側 に位置する火山

 


       山頂に広がる火口湿原の池塘群

甑岳の周辺は全国でも有数のアカマツの群生地らしい

2020年2月2日  霧島連山 えびの高原から池をめぐり甑岳へ往復する

 霧島連山に はまだ登っていないピークがいくつか残っている。この甑岳もその一つである。今年は異常なほどの暖冬で、大寒のこの時期でも雪も氷もない。
 穏やかな天気に誘われて甑岳に登ろうと考えた。が、硫黄山の噴火が続いており、いまだに付近の道路は通行止めのままである。不動池とえびの高原の間は歩 行者も含めて通れないらしい。
 そこで、えびの高原から池巡りの遊歩道を不動池まで進んでそこから甑岳へと登ることにした。高さの割には時間のかかる登山となった。



駐車場10:00-白紫池10:25-六観音池10:40-甑岳入口(不動池)11:05 11:15-白鳥分 岐11:35-山頂12:05(昼食 火口湿原往復)12:50-県道1号13:15-六観音池13:50-駐車場14:30
(全行程10.0km)

 

         
  えびの高原の駐車場。左に硫黄山の噴煙、右手に韓国岳がのぞめる。天候のせいか予想以上の台数が停まっている。
    池めぐりのルートは整備されており歩きやすい。というより散歩道である。外国語の会話も聞こえてくる。


  白紫池。氷は岸辺にほんの少しだけ。今年はスケートではなく水上スキーができそうだ。
         
  不動池ほとりの甑岳入口の分岐。県道はすぐそこに見えている。この分岐から左に入る。

  落ち葉の下には霜柱が5,6cmの高さでできていた。

    ここからしばらくの間は、苔むした岩と赤い肌のアカマツが広がっていて美しい。

         
  分岐から10分程度で県道からのルートと合流する。帰路はここから県道へ迂回して帰った。

    甑岳に取り付くとアカマツなどの針葉樹も少なくなり灌木の林へと変わると山頂も近い。


    登りついた火口縁に山頂の標記はあった。直進すると火口底へと下る。地図によると三角点は反対側の縁に記されている。
         
  山頂から韓国岳を望む。噴煙の上がる硫黄山が同じ高さに見える。1300mの標高では致し方ないか・・・

    山頂から50mほど下ると火口底である。中央の池塘までルート案内がされている。いたるところに踏 み跡が見えるものの、「ルート外に出ないように」との警告の看板も多く立っているので、ここは真面目に引き返すことにした。


    火口湿原中央には九州では珍しい池塘がみられる。左手前の池塘と奥の池塘とは5m程しか離れていないが数10cmの水位差がある。不思議なものだ。


  帰りに県道へと出てみた。車両は通れないが歩行者は不動池まで行けるように案内が出ている。
  県道から見た不 動池。ここからえびの高原へ直接下るルート(15分程度)は通行止めのため、池めぐりコースに戻り迂回して帰る。



  ;帰り道から見た甑岳。針葉樹の緑と、灌木の白とがまだらになっている。
  韓国岳から高千穂峰に至る霧島連山の周辺部には弥岳や竜王山、夷守山、栗野岳、甑岳などいくつかの山がある。いずれも人影はまばらで寂しい感じがする。これらの山は、確かに高さでは劣るものの自然林の美しさという点では何らひけを取るものではない。
 今回の甑岳について言えば、アカマツなどの針葉樹林の広がりと火口内に広がる火口湿原の美しさは、とても印象深いものであった。お勧めの山である。