佐賀・福岡県金山(967m)

九州百名山地図帳(山と渓谷社)No12


2016年1月16日 ・・・ 背振山系の中央部 自然林の美 しい稜線を歩ける山でした・・・

 暖冬とはいえ、さすがは日本海側の山である。ほんの少しではあるが雪が・・・(初雪なのかな?)

三瀬峠駐車場10:10―三瀬山10:50―城ノ山11:10―アゴ坂峠11: 30―山頂12:20(昼食)12:40
 ―アゴ坂峠13:10―送電線下13:00―城ノ山13:35―駐車場14:10


 背振山系のうち九千部山、背振山、井原山、雷山には登っているものの、どういうわけかこの金山だけ登っていなかった。
我々が金運に恵まれないのは、この山「かなやま」いや「きんざん」に登っていないせいかもしれない、などとも考えてみたくなる。
ということで暖冬の今年、まだ雪の心配もなさそうなので夫婦2人で尾根歩きを楽しみに出かけてみた。

佐賀県と福岡県の県境三瀬峠の登山口。道路反対側に数 台の駐車スペースがある。 尾根づたいに灌木の中を高度を上げながら登山道は続 く。道幅もあり快適な登山道である。 1時間ほどで846m城ノ山に着く。山頂という感じで はなく通過地点の単なるピークという感じ。眺望はきかない。



城ノ山のピークのすぐ先にある展望岩から金山の山頂が 望める。ここからアゴ坂峠まで100m程高度を下げる。もったいない・・・ 登山道沿いの森林の様相は、常緑樹、落葉樹、高木、低 木とめまぐるしく変化する。稜線の低い部分には結構な高さの常緑樹が茂っていた。 アゴ坂峠の分岐。ここからは山頂まで一気に登ることに なる。アゴを出すほどの急坂を連想したがそれほどではなかった。



山頂の直前で椎原峠からの登山道と合流する。番所跡や 九州自然歩道の案内が書かれている。ここでは樹間から福岡市街が見える。 山頂付近の広場。数グループの登山者が食事をしていた が、この日はPM2.5のせいで、晴天にもかかわらず霞んで遠方が見通せない。 山頂にて記念撮影。混んでいたのでそそくさと立ち去 り、途中で食事をすませ往路を引き返す。




 尾根歩きの場合、当然ながらいくつかのピークを越えなければならず、高度は上下を繰り返すはずである。楽そうに見えて実際はかなり消耗する場面でもあ る。
覚悟して登り始めた今回の三瀬峠からの尾根歩きコースだが、想像していたほどには疲労感を感じなかった。稜線の勾配が緩く歩きやすいせいもあったのだろ う。
また、景色の変化が消耗感を和らげてくれたようにも思う。稜線上とはいえ両側は樹木が生い茂り、下界はおろか近隣の山々さえもほとんど見渡せない。
確かに遠くは見渡せないのだが、頭上に展開する樹林帯の景色そのものが心を和ませてくれたのである。高木あり、低木あり。落葉樹もあれば常緑樹もある。
樹の名前が分からないのは残念だが、実に美しいコースであった。また、片道3.7kmのこのコース沿いでは杉やヒノキの植林帯を一度も見なかったようだ。
この山の高度や緩やかな地形から考えれば自然林のままで残されているのは奇跡のようにも思える。
 新緑の頃にもう一度このコースを歩いてみたいとの思いを強くした。