阿蘇 烏帽子岳(1337m)

2015 年12月17日熊本県阿蘇烏帽子岳(1337m) 阿蘇草千里の後 方にそびえる烏帽子岳の冬景色を楽しむ

 
  山頂付近のミヤマキリシマにはびっしりと樹氷(霧氷?)が着いてい る。 


  阿蘇の草千里は、直径が1kmの火口跡であり広々とした草原となっている。この草千 里の奥にそびえているのが烏帽子岳である。
阿蘇五岳の中にあって、この烏帽子岳と杵島岳はどうも軽い扱いをされがちである。他の3つが荒々しい火山らしい様相を呈しているいるのに対して、この2岳 はなだらかな草に覆われ、
優しい顔をしている。登山道はしっかり しているので少々の悪天候でも安全に登ることができる。い ずれも1時間弱で山頂に立てるもののあまり登山の対象とはなっていない。

 暖冬の今年、師走も押し迫る中やっと冬らしい天気に変わりだした17 日、雪雲が低く垂れ込め冷たい寒風が吹く中ではあるが登ってみることにした。

 
草千里駐車 場9:20-地獄・垂玉分岐9:37ー烏帽子山頂10:10 10:25-古坊中分岐10:50ー駐車場11:10



草千里有料 駐車場。うっすらと雪が積もっている。後方に草千里、烏帽子岳が見えるはずだが深い霧の中である。
駐車場から 左回りに山頂を目指す途中の登山道。西風が吹きあげてきて顔が冷たく痛い。ガスは低くなかなか視界は広がらない。

高度が上が るにつれて、樹氷は大きくなってくる。歓声を上げて写真を撮るが、少し行くとさらに大きくなりまた撮影の繰り返し。


風 の強いところでは、きれいな樹氷?(とい うよりもこれは霧氷ではないか)が伸びている。これで5cmくらいかな。
山頂直下では勾配がきつ くなり、風当たりが強くなる。指先だけでな く顔面も冷たく、口が滑らかに動かなくなってくる。

山 頂の標識の周りで震えている3人。暖かい コーヒーで乾杯し、そそくさと下山する。


山頂直下の 分岐点。右側のコースをたどって草千里を一周することにする。
下る途中で ガスが時々晴れてきた。眼下に草千里の平原が見下ろせる。


 2時間ほどかけて草千里から烏帽子岳を一周したが息が切れることもな く、山歩きとしては物足りない感がある。杵島岳と組み合わせるなりすれば満足感が得 られるかもしれない。
冬景色はいつ見ても、何度見ても美しいものである。樹氷の背景が青空であればさぞや美しいだろうと想像しながら眺めるのもまた楽しいものである。
今回は寒気の中という厳しい環境下での登山であったが、烏帽子岳は普段と変わらない優しさを感じさせてくれた。そのような山である。