熊本県上天草市 倉岳(682m)

①1回目:2018年3月12日へ   ②2回目:2020年2月19日へ


①2018年3月12日  天草の最高峰倉岳に地元の棚底集落から周回する
 

     ふもとの山崎集落から倉岳を望む

 倉岳は天草 島内ではもっとも標高の高い山であるが、麓から自動車道が通じているためか、これまで一度も登ったことがない。
 ネットにはいくつもの登山報告が書かれているが、その多くは従来の地図にはない新しい登山道を通っている。その情報を見る限り、きちんと整備されている ようなので、今回は「延命登山道」で倉岳に登り、矢筈岳へ回り「花道登山道」を下ってくる周回コースをたどってみた。(地図にはGPSの軌跡を表示)








延命登山道駐車場10:00-延命登山口10:40-稜線へ11:50―倉岳山頂12:30(昼食)13:00 -駐車場13:10-矢筈岳13:40 13:50-山崎集落14:50-駐車場15:00(全行程8.0km)

 

         
  棚底集落の国道266号線沿いに登山者用駐車場がある。簡易トイレもある。ここから今回は出発する。右手の山が倉岳、左手が矢筈岳。中央の森は棚底城跡で この中を登っていく。
    農道から棚底城跡への入り口。登山届のボックスも設置されている。     棚底城跡は倉岳から張り出した狭い尾根を利用して細長い作りになっている。門や曲輪の石垣も残っており、一部では保存整備の工事もされていた。
         
  城跡から竹林などをぬけると葉山の集落へと出る。登山路はここから右折して林道を数百メートル下っていく。もったいない!!
  林 道沿いに「延命登山道」の標識が現れる。ここが正式の登山口ということらしい。      登山道はスギ、ヒノキの人工林から竹林へ、さらには照葉樹の自然林へと変化する。
途中、「延命の滝」へ回る登山路が左に分岐する部分は標識も少なく分かりにくい。
         
  稜線まで500mほどを一気に登るため傾斜はかなりきつい。雨後には通りたくないものだ。
    傾斜が緩んでくると稜線に上がりつく。稜線には作業道が通じており、ここから先は歩きやすい。   作業道を分かれ て山頂まで距離は僅かだが急坂が続く。目の前に大きな杉の木が見えて来ると山頂である。
 
         
山頂には立派な社が建っている。社の後方の 高台に階段で登る。
高台の展望所。三角点、山頂の標柱などがあ る。正面奥の丸い鉄のふたをあけると1mほどの深さの井戸で、水がたまっていた。ここは山頂なのに・・・??


眼下には倉岳の宮田集落が広がり海の向こう には御所浦島が広がっている。

         
ベンチで記念撮 影。 この日は霧島韓国岳も見えており、ちょうど食事中に新燃岳が爆発し、黒い噴煙(報道では2000m超)が立ち上がるのに遭遇した。

    山頂から10分ほど下ったところにある駐車場。正面にトイレもある。棚底集落からの道路と栖本集落からの道路がここで合流する。     矢筈岳へのルートは九州自然歩道の一部となっておりきれいに整備された散策路であった。
         
矢筈岳の山頂にも社が建っている。

矢筈の山頂から見た倉岳山頂。山頂の社の杉 木立は遠くから見ても特徴的で識別しやすい。

矢筈岳からの下りはしばらく急坂が続く。直 径5cmはあろうかという太いロープが要所には張られているが、足元の岩は不安定で、浮き石も多いので要注意である。




下りの後半 は傾斜もゆるくなるが道路の浸食が進んでおり、随所に堀切状の道が現れる。おまけに落ち葉の吹き溜まりとなっており歩きづらい。一雨来たら悲惨だ。

山頂から1時間ほどで集落の道路に出てき た。出てきたのは写真左奥の暗い堀切部分からである。
花道登山道の「花道」は周りより高いイメージだが、ここの「花道」は周りより低かった








①2020年2月19日 暖冬の今年、九州各地で初雪を観測。天草の最高峰へ別ルートから登る    

     山頂への最後の登り。青空と雪の白さが美しい。

 駐車場から眺めると、正面の尾根上になだらかな草地部分が見える。パラグライダーの発着場である。今回はここを経由する遠望コースを通ってみることにした。
 駐車場から棚底城址を抜け延命コースへの分岐を右に見て直進する。集落上の道路脇に入口の案内板が立っている。ここから一気に上りだした。






延命登山道駐車場9:15-遠望登山口10:00-パラ発着場10:35 10:45―倉岳山頂11:20(昼食)12:00 -駐車場12:15-矢筈岳12:50 13:00-山崎集落14:15-駐車場14:30(全行程8.0km)

 

         
駐車場からの眺め。右手の倉岳へと直登し、稜線を左手の矢筈岳へたどり、下ってくるコースだ。
駐車場に詳しいルート図がある。 集落上の遠望コースへの登山口。自然木を利用した手作りの看板がある。
         
登山路は整備されている。延命登山路よりもしっかりしている。このあたりの竹山は石垣が残っており、かっては田畑に利用されていたのではなかろうか。

1時間ほどで草地へと出た。絶景である。我々も走って飛び上がれば滑空できそうな気分になる。
ほどなくして一旦道路へと出る。ここから右の脇道へと入り延命登山路と合流する。
         
正面から登ってくる延命登山路との合流地点。山頂へは左の稜線上を登る。
山頂の展望所で記念撮影。 上空にはパラグライダーが飛んでいた。上昇気流に乗って相当な高さまで登っていく。手を振ると向こうも手を振って返してくれた。

         
稜線を小一時間歩くと矢筈岳である。ここの社にはステンレス製の鳥居が建てられている。浜風に強いのだろうがどうも有難みがない。
矢筈岳からの下りは実に急である。この日は落ち葉の上に雪もありよく滑る。極太のロープをつかんで下って行った。